市民農園とは

 市民農園とは、都市住民等が非営利目的で野菜や花などを栽培するために、一定規模の農地(土地)を小規模な区画に分割し、利用させる分区農園です。

 

 日本における市民農園を大別すると次のような種類になります。

位置・機能面からの分類

日常型(都市型)市民農園

都市地域やその近郊において都市住民が日常的に徒歩や自転車で通える農園。

滞在型市民農園

都市地域からやや離れた農山村地域において宿泊できる小屋のある農園。

開設の法制度からの種類

 日本の市民農園は基本的に農家の私有地である「農地」を基盤に作られています。農地は、原則として農家以外は売買も貸借もできないという、農地法の制約があります。その制約の中での特例として次の種類があります。

 

特定農地貸付け方式

 農地法の特例的承認を受けて、開設者(主として市町村や農協の場合が多い)が農家から農地を借り受け、区画して利用者に貸し付ける方式。権利の移動が伴います。

 

農園利用方式(入園利用方式:千葉県市民農園協会での呼び名)

 農家が農業経営の一環として自ら開設し、借地権などを発生させず利用者から入園料を徴収して、ある区画に入園利用させる方式。

 

市民農園整備促進法による開設

 農地法の取り扱いは上記2種類ですが、市民農園整備促進法により開設することもできます。市町村が市民農園整備促進区域を指定した場合、その区域内で開設 者が整備運営計画を作成し市町村の認定を受ければ、農地法の手続きが不要になり、施設整備が容易になるなどのメリットがあります。

役割・機能・効果

市民農園は都市の中の緑の空間災害時には避難場所にもなる
市民農園は都市の中の緑の空間災害時には避難場所にもなる
都市住民の余暇、収穫の喜び、食と農の学びの場
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農業経営にも役立つ都市住民との交流・相互理解の場
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コミュニティの場・地域の活性化:写真パリ20区
コミュニティの場・地域の活性化:写真パリ20区

その他 

  • 教育機能 子供たちの土とのふれあい、食と農・環境学習
  • 福祉機能 高齢者の生きがい・健康維持
  • 農業施策機能 農地維持・遊休農地対策
  • 経営多様化機能
  • その他